定数削減 反対討論

 前回13人という定数を決めたとき、常任委員会は二つ必要で、それぞれ6人は必要。議長は常任委員会に所属しない事が好ましいので、6++1の13名で、もうこれ以上削減できないとの意見もありました。しかし今回1名削減ということで、5名の常任委員会ができてきます。

  わが町の議会は除斥案件が多いという点では、特殊な議会です。現在6名で開かれている常任委員会で、委員長に対する不信任案が提出されたら、4人で開かなくてはなりません。実際にそうした事態も起きており、重要な案件を委員長代行を除けば3人で審議しなければならない事態が生じました。5人の常任委員会なら2人で審議することになります。

 住民の定数削減に関する意見で大きいのは、周囲の自治体と比べて多いという理論、また議員を減らして歳出を削減する、いわゆる身を切る改革です。しかし削減競争を続けてきた結果、8名の定数になって欠員と産休と病欠で機能不全に陥っている市議会の話も聞きました。

 議員定数を減らせばその分財源が浮くのかと言えば全国的に定数を減らしてきたので交付税の算定額も当然減らされてきています。

 また、議会は何をやっているのか分からないから減らしてしまえという意見が多くあります。議会は町の予算や条例を決定して、住民生活を大きく左右している事を認識していない意見です。

 更に、若い者が立候補しないのは今の議員歳費では生活できないからで、定数を減らして議員歳費を上げるべきだとの意見もあります。

 市会議員と違って町会議員が職業として認められていないのはなぜか分かりますか。実体として町議は名誉職であり、専業とするほどの活動実態が無いということが、職業として認められない原因だと思っています。

 例えば議員発議による議案が殆どない。本来開くべき会期中の常任委員会が殆ど開かれず、委員会自体も執行部からの提案待ちとなっています。

 本来議会があるべき姿を実現するため、議会基本条例を制定しましたが、まだまだ条例通りの活動はできていません。

 また、欠員になっている議会で、欠員があっても支障なくやっているので、減らしてしまえとの話も聞きました。定数を減らして少数精鋭でという意見も昔からあります。

 しかし、少数=精鋭ではないことは過去の定数削減で明らかになっています。議員の質は選ぶ町民の意思の反映です。18人でやっていた仕事を13人でやれているかと言えば、13人分しかできていません。結局人員削減は仕事量の削減になってしまうわけです。

 本来の議会の権能を発揮できる議会にするためには今の定数でも少ないと考えており、定数を減らす事は議会運営に大きく支障をきたすと考えるので本議案に反対します。